顔が良くて、誰にでも優しくて、授業の成績はなんでも一番。
そんな学園の王子様は「適当にやったことが大体正解になる」という豪運体質を持っているだけの、ハリボテの天才少年だ。
考えるより考えないほうが上手くいって、本音でぶつかるより甘い言葉を囁くことが求められてると分かった時、彼は色々なことを諦めた。
語彙に乏しく、よく「アレ」と「ヤバい」だけで全ての会話を乗り切ろうとしている。
レインボー魔術学院から編入してきたシャルトは極度の仕切り屋。「お節介」の体現者。
常にリーダーかそれを補佐する立場であることを好み、みんなが一番輝けることを考えている。それができる自分のことも大好きだ。
だけど前の学校には、その傲慢とも言える振舞いに付いてくる人は誰もいなかった。
彼らは単に、みんなで日々をすこし怠惰に過ごすことができたらそれだけで幸せだったのだ。彼女がそのことに気づくまで、もう少しかかりそう。
曲者ぞろいのグーズグレイクラスのムードメーカー的存在。
人懐っこく甘え上手。悪く言うと相当な他力本願。この世のあらゆることは自分がやらなくても誰かが何とかしてくれると思っている。
楽しいことだけやっていたい。未来のことは明日考える。とにかく楽して生きていくことを第一に考えて行動しているため時折道を踏み外しそうになるが、友人関係に恵まれているので今日までなんとか踏ん張ってやってこれている。
子供っぽいふるまいや口調が目立つ、下ネタが大好きな女の子。
相棒の『もちぷよちゃん』たちといつも一緒。
かわいいが大好きで、かわいくなるのも好き。だけど「かわいい」って褒められることには全然興味ない。『淑やかで従順なかわいい女の子』を求められるのはうんざり！
誰かに振り回されるくらいなら振り回す。自分を抑圧するものは誰も許さない。それが彼女の信条だ。
いつもオドオドしているクラスの常識人担当。
人当たりが良くて優しい性格なのをいいことによく迷惑事を押し付けられている。人に何かを頼まれたらうまく断れないタイプ。そして彼自身はそんな自分が嫌い。
彼は非常に優柔不断な性格をしていて、ものを決めるのには時間がかかるし、結局決められなかったりで、そういう所で他人をイライラさせては謝るのだ。
彼の妙に間延びした口調も、曖昧な態度も、選び過ぎるがゆえのものだ。
趣味は勉強。特技は予習と復習。自分の知識と実力を磨く事と、“身の程知らずのバカ”を自分で直接蹴落とすことが大好き。自分の名前が嫌いなので「ハネ」という友人に付けられた愛称を名乗る。
自らが正当な評価を受けることに固執しており、特に賢くないのに謎の力で一位をもぎ取っていくガーターのことは不正な存在であると目の敵にしている。
怒りで我を忘れると周りが見えなくなるのでよく自滅する。
穏やかそうな顔つきに似合わずとても喧嘩っ早く、びっくりするほど高速で口より手が出るナチュラル派暴力男。本人もそれをすごく気にしていて、何にでもくどくど言い訳するようになってしまったし、自分を止めてくれている慎重派のヴォルカンとはいつも一緒。
彼とは高校時代からの友人で、事情あって二人でルームシェアするくらいにはお互いのことを家族のように親しく欠けてはならない存在と思っている。
よく呆けた顔をしているのは食いしばり癖を治すためらしい。
常に堅実な手を好み、迷った事はとりあえずやらないタイプ。煙草とお酒は健康リスクが高いからやらない。賭け事の全てを拒否する。そして、そういった自分ルールを遵守することにおいて常に頑なである。たとえ「面白くないヤツ」と馬鹿にされても。
すぐに手が出て何でも軽率に行動する親友のマシコットによく振り回されているが、自分の考えが凝り固まってる自覚がある彼にとっては、信用できる相手に手を引いて貰えるのは喜ばしいことでもある。
スペクトル魔術・神聖術学園の教師。本職は魔物退治稼業だが、学園長に直々に頼まれて本業の傍ら生徒に魔術を教えている。
相手が人間であれば誰に対しても穏やかだが、魔族に対しては一転して苛烈である。基本的にずっとにっこりと笑っており、目を瞑ったまま歩いたり本を読んだりしているが原理は不明。
“人に害なす魔族を全て滅ぼす”という強い誓いを立て多くの神と『暴露の契約』を交わしている。“常に魔術の発動を周囲の者に感知され続ける”という安くない代償の対価として強さを得た。